藤井 風、米津玄師、Vaundyら名曲溢れる自動車CM TOYOTA CMソングに抜擢、jo0jiがシーンで放つ存在感

 昭和の時代から現代に至るまで、時代を映すメディアとしても機能してきたテレビCM。特に自動車メーカーのCMソングには気鋭のアーティストが起用されることが多く、音楽シーンのトレンドを示す指標の役割を果たしてきたように思う。

 HONDAのCMソングとしてまず思い出すのが、Suchmosの「STAY TUNE」(「VEZEL」CMソング/2016年)。つい先日、横浜アリーナ公演で4年ぶりの復帰を果たした彼らのヒット曲だが、洗練と熱さを兼ね備えたバンドサウンドがテレビから聴こえてきた瞬間の新鮮なインパクトを覚えている人も多いだろう。

 2018年には米津玄師の「LOSER」が「JADE」のCMソングに起用。もともとは2016年のシングル『LOSER/ナンバーナイン』の収録曲だが、リリースから1年以上経っての起用によってさらに注目度が高まった。また、2021年には藤井 風の「きらり」が「VEZEL e:HEV」CMソングとしてオンエアされた。2020年にメジャーデビューを果たし、1stアルバム『HELP EVER HURT NEVER』で一気にブレイクした藤井。時代の寵児への道を突き進んでいた藤井へのオファーは、このメーカーの音楽的な感度の良さを示している。

 続いてはTOYOTA。2020年にサカナクションの楽曲「月の椀」を「ヤリス クロス」のCMソングに使用。“種田山頭火が旅をする”をコンセプトにして制作された楽曲と洗練されたCM映像のコラボレーションも話題を集めた。Vaundyは2021年に「カローラ クロス」のCMソングとして「Tokimeki」を制作。心地よい疾走感とゆったりしたリラックス感を併せ持ったこの曲は、ドライブソングとしても最適。Vaundyのライブの定番曲としても知られている。

 また日産のCMソングも魅力的だ。昨年オンエアされた「日産サクラ」のCMソング「Chururi」では“松たか子&ゆず”のコラボが実現。さらに日産創立90周年記念CMとしてmiletのダンサブル&パワフルな楽曲「Higher」、“なとり&imase”による「メロドラマ」が使われるなど、新世代を代表するアーティストたちを積極的に起用している。

 そしてこの夏、“車のCMソング”の新たな名曲が届けられた。「トヨタ カローラ」シリーズのCMソングとしてオンエアされているjo0jiの新曲「条司」。カローラシリーズの各車両がさまざまなマルチバース空間の中を走り抜ける映像と、大らかなボーカルが印象的な……と説明すると、“あ、あの曲か!”と笑顔になる人も多いのではないだろうか。ちなみに「人は走ることで解放される」から始まるナレーションもjo0jiが担当。聴く人の気持ちと身体を一瞬でほぐすようなハートウォームな声を堪能できるCMに仕上がっている。

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