実写版で“表情”まで再現 『ONE PIECE』チョッパー役に抜擢、ミカエラ・フーヴァーとは?

チョッパー役、ミカエラ・フーヴァーの軌跡

 Netflixシリーズ実写版『ONE PIECE』シーズン2に登場する超人気キャラクター、トニートニー・チョッパーの姿が遂に公開された。映像で動いて喋るその愛らしくてちょっぴり小憎らしい姿は、漫画で読みアニメで観てきたチョッパーそのものだ。女優のミカエラ・フーヴァーが声だけでなく“表情”も完璧なまでのチョッパーを演じていて、2026年の配信スタートを前にその存在に注目が集まっている。

実写版『ONE PIECE』チョッパーの姿が映像で初公開 シーズン2は2026年配信へ

Netflixのファンイベント「Netflix TUDUM 2025」にて、Netflixシリーズ実写版『ONE PIECE』シ…

「やあみんな、おれはトニートニー・チョッパー、直接会えなくてごめんな」

『ONE PIECE』シーズン2 チョッパー 初出し映像 - Netflix

 6月1日に公開された映像で、柱の陰に隠れようとして隠れきれていない姿勢から、呼びかけに応じて登場したその姿は間違いなくトニートニー・チョッパーだった。観た人は、毛に覆われてモフモフの体とつぶらな瞳にキュンと心がときめき、近寄ってなで回してたいと思っただろう。

 漫画もアニメもつるんとして毛は細かく描かれていないが、チョッパーは正確にはトナカイが動物系悪魔の実「ヒトヒトの実」で歩き喋るようになった生き物。実写版『ONE PIECE』の世界でイニャキ・ゴドイがルフィを演じているのをはじめ、人間の俳優がアニメの雰囲気を再現しながらも実在感のある姿になっている以上、チョッパーも毛に覆われた体や動物が変化したような顔立ちにする必要があった。

 だからといって、動物そのものでは怖くなってしまうところを、実写版『ONE PIECE』ではクリクリとした目やコロコロ変わる表情をしっかりと再現し、もしもチョッパーが実在したらといった想像を完璧に充たしてくれるチョッパー像を作り上げた。すぐさま世界中から絶賛の声が起こったのも当然だ。

 そうした造形の確かさにも増して、声を担当することになったミカエラ・フーヴァーのセリフが実にチョッパーだった。まずかわいらしい。日本のアニメでは大谷育江が演じて表現している、男の子でも女の子でもないチョッパーという存在を踏襲していて、アニメを長く観て来た人に違和感を抱かせない。

 うまく作品を紹介したことで観客の拍手を浴び、照れ隠しから「うるせェ、拍手なんていらねーぞ、コノヤロー!」と悪態をつく口調も、そこはかとなく漂う嬉しさが感じられる声色になっていて、これまたチョッパーらしさを感じさせる。

 さぞやこうした小動物系のキャラクターに通じた人が演じているのだろうと、フーヴァーの経歴を見ると意外にもそうした役柄を演じた形跡がない。そもそも日本で知られる映画にはほとんど出ておらず、2006年ごろからテレビシリーズを中心に活動してきたようだ。

 映画は2007年公開の『Frank(原題)』がデビュー作だがメインキャストではない。最も有名な出演作品はジェームズ・ガン監督による『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014年)だが、グレン・クローズが演じるノヴァ・プライムのアシスタントという役どころで、まず記憶に残っていないだろう。

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