『YAIBA』『ぬ~ベ~』が令和に復活 アニメの“リメイクブーム”に20代ライターが感じたこと

20代ライターが見たアニメのリメイクブーム

 近年、アニメ作品の“リメイク”が次々に発表され、再び蘇る名作にうれしさや懐かしさを感じているファンも多い。一方で、「なぜ今になって?」と戸惑った人も少なくないのではないだろうか。年代によってさまざまな声が上がる中、1月に劇場公開された『ベルサイユのばら』や、7月より放送される『地獄先生ぬ~べ~』のように、今、“リメイクラッシュ”が巻き起こっている。

 筆者は、どうしてもリメイク作品に対して「自分はお呼びでないのではないか」という疎外感に似た感情を抱いてしまう。たとえば、『地獄先生ぬ~べ~』は1996年より放送されていた作品であり、筆者は旧TVアニメ版を観ていない。

©真倉翔・岡野剛/集英社・童守小学校卒業生一同

 『地獄先生ぬ~べ~』のリメイクが発表されたとき、SNSで喜びをあらわにしていた人の多くが、当時アニメを視聴していた世代だったように思える。リメイク作品は、当時リアルタイムでアニメを追っていた層に向けたもので、それ以外はターゲットから外れているのではないか。そんなふうに、リメイク作品に“とっつきにくさ”を感じていた。

 リメイクアニメといえば、2022年10月より放送された『うる星やつら』や、2023年7月より放送された『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』が記憶に新しい。『うる星やつら』は40年以上前、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』は30年近く前の作品ということもあり、タイトルは知っているものの、ストーリーはよくわかっていないという10代や20代もきっと少なくないだろう。

TVアニメ『うる星やつら』ノンクレジットOP 【MAISONdes「アイワナムチュー feat. asmi, すりぃ」】

 筆者も『うる星やつら』に登場する「ラムちゃん」や、〈あんまりそわそわしないで〉という歌い出しがキュートな主題歌「ラムのラブソング」は知っていたが、旧TVアニメ版は未視聴。旧TVアニメ版に馴染みがないため、「リメイク版より新作アニメを観たい」という気持ちのほうが強かった。

 ただ、リメイク作品は新作アニメにはない魅力がある。そのひとつが、続投するキャストだ。『地獄先生ぬ~べ~』の主人公・鵺野鳴介役は、旧TVアニメ版とリメイク版の両方を置鮎龍太郎が務める。

 2024年10月よりリメイク版が放送された『らんま1/2』のキャストは、早乙女乱馬役・山口勝平や、らんま役・林原めぐみをはじめとしたキャストのほとんどが、旧TVアニメ版から続投。キャストが年齢を重ねたことによる声や演技の変化はあるものの、当時の雰囲気をキャラクターの声からも味わえるのは、ファンにとってたまらなくうれしいに違いない。

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